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Vol.5 (1984/3[049])

<外国情報>
輸入マラリア 1978〜1982−米国


 マラリアは米国では流行していないが,土着地での感染がもちこまれている。本報告は主要4地区(中米とメキシコ,ハイチ,東南アジア,インド)からの輸入例の傾向を述べたものである。情報は州または区からCDCへ報告されたもので,必ずしも完全ではないので,正確な発生数というよりは傾向を示すものとみなすべきである。症例は米国国内における最初の発症(外国での罹患歴の有無にかかわらず)で,衛生試験所で陽性血液像が示されたもの(疑似はCDCで確認)。異なるPlasmodiumによる2回目の感染は症例としたが,同一Plasmodiumの場合は集計しなかった。

 結果は表に示した。中米−メキシコではP. vivaxが86%,この地区例の増加はエルサルバドルからの輸入の増加による(82年は43%)。ハイチはすべてP. falciparumでクロロキン耐性株はなかった。東南アジアは難民の例が89%を占め,P. vivaxが80%,P. falciparumが20%。1国ではインドが最高で87%はP. vivaxによる。

 5000例以上が1978〜1982年に米国に輸入されたが,国内流行例,二次感染例はなかった。この期間中16例が外国感染により死亡した。関係者は旅行者に予防を呼びかけること,および帰国者の症例に注意する必要がある。とくに東南アジアの多薬剤耐性マラリアに注意すべきである。CDCは旅行者むけ予防対策の勧告(MMWR 1982,31(IS))を出している。

(CDC,MMWR,32,bRSS,1983)



Table 1. Reported cases of malaria imported into the United States, 1978−1982
Table 2. Reported cases of malaria imported into the United States from four regions





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