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Vol.14 (1993/1[155])

<外国情報>
ポリオ流行−オランダ(本月報Vol.13速報既報)


 1992年9月17日以降12月初めまでに合計52例のポリオ(42麻痺例)が届出られ,6例は人工呼吸を要し,1例(4週齢児)が死亡した。50例がウイルス分離または特異IgMで診断され,分離ウイルスは3型で,1991年東南アジア株と類似株であった。数カ所の下水から類似株が分離され,流行発生3週前すでに広範に散布していたことが示された。患者はすべてワクチン非接種者で,ワクチン拒否宗教集団に属していた。オランダはルチーンに不活化ポリオワクチンを使用中の少数国のひとつである。1957年以降4価ワクチン(DPT・IPV)を3,4,5,11カ月児に接種,追加接種(DT・IPV)を3,4,5,11ヵ月児に接種,追加接種(DT・IPV)を4および9歳におこなっている。全国的に低接種率(65%)地域が散在し,今回の発生分布と一致する。WHOは野生株の輸入を防ぐために,ポリオ患者フリーの国を含め,すべての地域が高ワクチン接種率を保つよう指示している。

(WHO,WER,67,No.46,341,1992 CDSC,CDR,2,No.49,224,1992)






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